大西洋で漂流した5人の壮絶なる運命 | ページ 4

大西洋で漂流した5人の壮絶なる運命

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【漂流5日目】

レオン『エリザベス・・・』

衰弱死だった。

遂に残されたのはルーシーとレオンの2人だけ・・・

海水を飲むという禁忌を犯し、気力を失くし、

死んでいった3人。

残された2人も死の淵に立たされていた。

状況は至って、絶望的。

すでに限界を迎えていた。

レオン『ゲホッゲホッゲホッゲホッ!』

ルーシー『大丈夫?レオン。』

レオン『今朝起きてから、どうも調子が悪いんだ・・・』

ルーシー『・・・』

レオンの身体を蝕んでいたのは、感染症だった。

ボートに溜まった汚水の菌が傷口や粘膜から体内に侵入し、

繁殖していた。

レオンは様々な症状を引き起こし、

死にも直結する非常に危険な状態であった。

ルーシー『強い日照りのせいで、菌が繁殖しているんだわ。身体を洗いなさい。』

レオン『ああ・・・』

レオンは力を振り絞って立ち上がるが、

ロープを掴む手に力が入らない。

レオン『うわあぁーーー!!』

よろけたレオンは海の中へ落ちてしまった!

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バシャーーン!!

ルーシー『レオン!!』

レオン『た、助けてくれ!ルーシー!!』

ルーシー『掴まって!レオン!!』

海面のレオンにルーシーは必死で手を差し伸べる。

そのままボートの上に引き上げようとするが、

途中で力が入らなくなり、レオンの手を離してしまった。

彼女もまた、力尽きようとしていた。

何とか助けたい。

だが、身体が全く言うことを聞かない。

レオン『うおおぉぉーーーー!!』

レオンは力を振り絞り、

何とか自力でボートの上に戻った。

レオン『ハァ、ハァ、ハァ・・・』

ルーシー『ごめんなさい!ごめんなさい!ああーー!!』

ルーシーは何度も何度も謝りながら、号泣した。

生きて帰りたい・・・

が、

死は2人の身に刻々と近づいていた。

その時!!!

レオン『ルーシー・・・あれ・・・見ろ』

2人の目の前には巨大な貨物船があった。

ルーシー『助けてーー!!お願いよーーー!!』

レオン『おーーーーい!!ここだーーー!!』

命の限り2人は大きく手を振りながら、叫び続けた。

5日間の劣悪で過酷な漂流。

幾多の危機を乗り越え、

2人は遂に無事生還を果たした。

命の瀬戸際で、

ルーシーはただ一つのことを守り抜いたのだった。

それは、

「どんなに悪い状況下でもプラスの材料を探す」

必ず希望はそこにある。