【漂流5日目】
レオン『エリザベス・・・』
衰弱死だった。
遂に残されたのはルーシーとレオンの2人だけ・・・
海水を飲むという禁忌を犯し、気力を失くし、
死んでいった3人。
残された2人も死の淵に立たされていた。
状況は至って、絶望的。
すでに限界を迎えていた。
レオン『ゲホッゲホッゲホッゲホッ!』
ルーシー『大丈夫?レオン。』
レオン『今朝起きてから、どうも調子が悪いんだ・・・』
ルーシー『・・・』
レオンの身体を蝕んでいたのは、感染症だった。
ボートに溜まった汚水の菌が傷口や粘膜から体内に侵入し、
繁殖していた。
レオンは様々な症状を引き起こし、
死にも直結する非常に危険な状態であった。
ルーシー『強い日照りのせいで、菌が繁殖しているんだわ。身体を洗いなさい。』
レオン『ああ・・・』
レオンは力を振り絞って立ち上がるが、
ロープを掴む手に力が入らない。
レオン『うわあぁーーー!!』
よろけたレオンは海の中へ落ちてしまった!
バシャーーン!!
ルーシー『レオン!!』
レオン『た、助けてくれ!ルーシー!!』
ルーシー『掴まって!レオン!!』
海面のレオンにルーシーは必死で手を差し伸べる。
そのままボートの上に引き上げようとするが、
途中で力が入らなくなり、レオンの手を離してしまった。
彼女もまた、力尽きようとしていた。
何とか助けたい。
だが、身体が全く言うことを聞かない。
レオン『うおおぉぉーーーー!!』
レオンは力を振り絞り、
何とか自力でボートの上に戻った。
レオン『ハァ、ハァ、ハァ・・・』
ルーシー『ごめんなさい!ごめんなさい!ああーー!!』
ルーシーは何度も何度も謝りながら、号泣した。
生きて帰りたい・・・
が、
死は2人の身に刻々と近づいていた。
その時!!!
レオン『ルーシー・・・あれ・・・見ろ』
2人の目の前には巨大な貨物船があった。
ルーシー『助けてーー!!お願いよーーー!!』
レオン『おーーーーい!!ここだーーー!!』
命の限り2人は大きく手を振りながら、叫び続けた。
5日間の劣悪で過酷な漂流。
幾多の危機を乗り越え、
2人は遂に無事生還を果たした。
命の瀬戸際で、
ルーシーはただ一つのことを守り抜いたのだった。
それは、
「どんなに悪い状況下でもプラスの材料を探す」
必ず希望はそこにある。

