中西茂樹氏は大阪から東京へ進出するために、上京した。
この時、仕事が何も決まっていない状態であったため、アルバイト先を探していた。
たまたま運良く、自宅近くのカラオケボックスが求人を出していたので、
電話連絡を入れ、面接を受けに行くことになった。
面接の内容というのは出勤できるシフトの事がメインで滞りなく終了した。
N氏が帰ろうとして、正面入り口のドアに手を掛けたその時、
『ちょっと待って下さい。オバケ大丈夫ですか?』
と声を掛けられた。
振り向くと、それは先程まで面接をしてくれていた店長だった。
N氏『なんでですか?』
店長『このカラオケボックスに子供の霊がいるみたいなんです。』
店長『目撃した従業員は1人や2人じゃないんです。だから、もし霊感とかあるなら大丈夫ですか?』
そう言われた。
彼は霊感など全くないと自覚していたため、
『大丈夫です』と答え、その日は帰った。
帰宅した後、自宅でくつろいで過ごし、就寝することにした。
ピピピピピ!・・・ピピピピピ!・・・ピピピピピ!・・・
眠っていると、携帯電話の着信音が鳴った。
時計を見ると夜中の3時半を少し回ったところである。
「誰や、こんな時間に・・・」と思いながら、携帯を見ると、
昨日、面接に行ったカラオケボックスからだった。
「え?バイトの採用の連絡とかこんな時間に来るんかいな?」
と不思議に思いつつ、電話に出た。
中西氏『はい、もしもし。』
?『・・・・』
中西氏『あのー、もしもし?』
?『今度いつ来るの?』
それは子供の声だった。
しかし、それはこの世のものではないと直感した。
恐怖心から、全身の血の気がサーっと引くのがわかった。
その後、何度か着信があったのだが、
『もう、よう出んかったです・・・』と語る。