(奥菜恵氏)
ホテルに宿泊した時、深夜に部屋の外から足音がしてきて、
その足音はドアを開ける音が無く、そのまま部屋の中に入って来て、
閉じていた目を開けると、部屋の隅に軍人が立ってた。
(辺見えみり氏)
自宅で寝ていたら、歯と目だけがハッキリと見える影のようなモノが、
夜這いのように足を触ってきて、
途中でそれと目が合ったら恥ずかしそうに消えた。
(山本譲二氏)
沖縄のホテルに宿泊した際、最初から何か気配を感じていて、
寝ようとしたらドアの開く音がして、
見ると部屋のカードキーを翳した顔が変な男が立っていて、
布団の上を鼠が走り回るようにざわめいたので、布団ごと蹴飛ばしたら消えた。
フロントにクレームをつけると、
以前ベランダから人が落下して死亡していたことがわかった。
(藤田まこと氏)
2時間物のドラマのロケで、急遽民家を借りることになった。
その民家で撮影した内容というのが、
「下宿学生と嫁の不倫に気付いた旦那が学生を殺害、それに腹を立てた妻が
自身の旦那を殺害して、自殺する」というシーンだった。
シーンを撮影後、1年前にドラマと同じ事件がその民家で起きていたことが発覚する。
(林家いっぺい氏)
大学生の時、仲間5~6人で車で海へ行く途中にコンビ二寄ると、
客の老婆に『今日は気を付けな、何かあったら念仏でも唱えな』と言われた。
だが、気にも留めず海へ向かった。
海で遊んでから安宿に泊まる。
全員が床に着いてウトウトしていると、部屋の襖が開いて足音が近づいて来る。
ザーっと耳鳴りがしたと思うと、何かに足を引っ張られたので、
友人のイタズラかと思い、動こうとしたら金縛りで動けなかった。
目だけが見えており、視界の下方から血まみれの男の顔が近寄って来る。
老婆の忠告を思い出し、浮かぶ限りの念仏を唱える。
が、『そんなのじゃ効かないよ』と言われ、そのまま気絶した。
友人達に起こされ、仲間に昨晩の事を説明をし、『足を掴まれた』と言い、
足を見せたら、手型の痕が残っていた。
(稲川淳二氏)
恐怖映画の撮影のため、樹海へ。音声さんが『子供の声がする』と言う。
耳を澄ませると確かに聞こえる。
当然、辺りに子供は居ない。
撮影終了後、樹海内の宿へ。
稲川氏だけが3階の部屋を割り当てられる。
寝ようとすると子供の声がする・・・
開けておいた自室のドアの外の廊下が異常に長く見えた。
その先の闇から、手を広げ襟巻きをした子供の影が異様な動きをしながら駆けて来て、
霧の様に消えた。
夢か真かの確認のため、鞄の中の手帳を出しておき、再度寝ようとすると、
カッチカッチという音が聞こえて来る。
それは時計の音でなく、子供の声だった。
声は寝床の頭のすぐ先のベランダからする。
横になったままカーテンを開けると、闇の中に子供が立っていて、
『カッチカッチ』と言いながら、しゃがんで硝子越しに顔を近づけて来る。
顔は皮が剥げ、それが下に垂れ下がって襟巻きの様になっていた。
そして子供は一言『いれて』と言う。
そこで意識が飛んで、気付くと手帳が出ており、現実だったとわかる。
翌日、撮影のため旅館近くのかつて弾薬庫として使用された場所へ行く。
そこで勤務する大工曰く、その場所で昔、不審火が弾薬に引火し、
付近で遊んでいた子供が粉々に吹き飛ばされるという事故があり、
近くの松の木に顔の皮の剥げた頭部だけが、ぶら下がっていたのだという。
(中尾彬氏)
旅公演で中国地方へ行った時のことである。
7階建てのホテルの各階に仲間が泊まることになる。
中尾氏が1階、中尾氏の妻が2二階。
妻が部屋で幽霊を見て、怖いから部屋を変えてもらうようフロントに行くと、
各階に泊まってた仲間が全員1階ロビーで寝ていた。
中尾氏の妻が『何故、こんな所で寝ているのか?』と問うと、
全員口を揃えて、『黒焦げの人が這って来る』と言う。
たまたまそれを体験しなかった人間が、体験した人間と部屋を変わってみると、
翌日、その人間も同じことを体験したのだという。
(美川憲一氏)
ヨーロッパの古いホテルに宿泊した際、部屋に入ると古い大きな鏡が置いてあった。
夏だというのにバスルーム内は非常に寒く、
温まろうとシャワーの温水を浴びるのだが、一向に温まらない。
こうなったら早く寝てしまおうと横になり、ふと鏡を見ると、
黒髪の女の顔が映っており、目が合ってしまった。
すると突然、金縛りに襲われ、目も開かなくなり、肩を叩かれた。
心の中で「私だって化け物よ!」と怒鳴ると金縛りが解けた。
(やるせなすの中村豪氏)
深夜、建築中の家の前を通り掛かった時、
ザックザックという音が聞こえてきて、ふと音がする方向を見ると、
透けて見える白い着物の裸足の女がしゃがみ込んで、
穴を掘りながら、何やらブツブツと言っている。
『靴が無い』と聞こえたので、『靴をさがしてるんですか?』と問いかけると、
物凄い形相で睨まれた。
相手(幽霊)を怒らせてしまったと思い、怖くなり無言で立ち去る。
途中、ごく普通の通行人女性が前から歩いて来た。
すれ違いざまに『くしだよ!』と怒鳴られたので、
驚いて振り向くと、そこには誰も居なかった。