泣きわめく老婆

泣きわめく老婆

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とある病院の入院患者に「予言者」と呼ばれている老婆がいる。

予言といっても、新興宗教のような胡散臭い予言をするわけではない。

この老婆は重度の認知症で、一日のほとんどを寝て過ごしている。

しかし、稀に目を覚ましては、泣きわめくことがある。

また、泣き方というのが恐怖におののいているような様子なのである。

例えるならば、子供が悪夢を見て、泣きわめいている状態に酷似している。

老婆は何かを必死に訴えかけているのだが、うまく言葉にすることができないでいた。

なぜなら、彼女は脳梗塞を患っており、その後遺症で言語障害を起こしているからだ。

医師や病院職員などはまるで何を言っているのか理解できないでいる。

ただ、ひとつだけはっきりしていることがある。

それは、老婆がそのように泣きわめいた当日あるいはその翌日、

同じフロアに入院している患者が死ぬということ。

その老婆は約1年程、この病院に入院しているのだが、

この「予言」だけはただの一度も外れたことがない。

また、老婆が入院している病棟というのは、

末期がんなどの重篤な余命数ヶ月、数年といった

死を目前にしている患者が入院しているのではないため、

偶然というのも考え難い。

およそ1年間の間に10回程度の予言が的中している。

老婆はそんな時、一体どんな夢みているのだろうか。

もし聞くことができたら、さぞ面白いことだろう。


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