これは、とあるサラリーマンの男性A氏が以前勤務していた会社で体験した出来事である。
ある日、彼が勤務する会社に中途採用でBという男が入社してきた。
Bが入社して2カ月が経った頃、妙な電話がかかってくるようになった。
その電話を受けたのはA氏である。
プルルルル・・・プルルルル・・・
A氏『お電話ありがとうございます。●●商事です。』
?『御社に在籍しているB、犯人ですよ!』
最初の電話はイタズラかと思って流していた。
しかし、その日を境に何度も何度もしつこく電話がかかってきた。
プルルルル・・・プルルルル・・・
A氏『お電話ありがとうございます。●●商事です。』
?『御社に在籍しているB、犯人ですよ!』
A氏『いい加減にしないと警察に通報しますよ!!』
?『お願いします。どうか私の話を聞いてください!』
こう言うものだから、仕方なく耳を傾けてみた。
すると、そのBというのは以前にかなり凶悪な犯罪を犯しているとのこと。
?『後日、御社宛に新聞の切り抜きをお送り致します。後は御社の良心にお任せ致します・・・』
そう言って、電話は切られた。
後日、送られてきた新聞記事の切り抜きコピーを元にBに尋ねてみた。
彼はその事実をあっさり認めた。
A氏が勤める会社に電話をかけてきていたのは興信所の人間だった。
遺族からの依頼で、Bが出所してから約10年間に渡って、Bが社会復帰できないように
同じ手口で嫌がらせを行っているのだという。