不動さんの巡回

不思議な話

これは、とある女性C氏が小学校低学年のころに体験した不可思議な体験談である。

 

 

彼女が妹と二人で外出先から帰宅し、居間のドアを開けた瞬間、 一瞬ではあったが、庭と道路に面している居間の壁の二枚が透き通って見え、 部屋の中心に火柱が上がっている・・・ように見えた。 次の瞬間にはその火柱が見えなくなっていたため、特に気にはしなかった。 狐につままれたように妹と二人でその場に呆然と立ち尽くしていると、 背後から祖母が近寄ってきて、こう言った。  

祖母『不動さんの巡回や』

  祖母の言葉にビクッとした彼女は振り向いて、こう聞いた。   C氏『不動さんって何?なんで(そんなこと言うの)?』   しきりに祖母に「不動さん」の正体について聞いたが、それが何なのか、 あるいは何者なのかをハッキリとは答えてくれなかった・・・       その日の夕食時に彼女の妹が   妹『きょう、おへやがもえてるかとおもったー』   と言ったのを聞いて、あの不思議な体験が鮮明に蘇り、再びゾクッとしたという。 彼女たちが目撃したという火柱の正体こそが祖母の言う「不動さん」だったのだろうか・・・

 

皆さんもこれと同じような体験をしたら、それは「不動さんの巡回」かもしれない。

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