人ならざるモノの話 空白の十年間 戦後しばらく経った頃、地方のとある農村での話。村で一番の旧家の跡取り息子が失踪した。山狩りをしても、池を浚っても見つからない。金か女のトラブルかと思い、人を雇って調べさせたが全く手掛かりがない。失踪からひと月が経とうとした頃、夜中に屋敷の床... 2018.09.17 人ならざるモノの話
人ならざるモノの話 姦姦蛇螺(カンカンダラ)の呪い とある地方の田舎の村に、素行の悪いの3人「A・B・C」がいた。AとBはあまりの素行の悪さ故、両親からは完全に見放されていた。しかし、Cだけは違った。Cは彼の母親から、それなりに愛情を注いでもらっていたのだ。と言っても、かなり厳格な態度ではあ... 2018.07.26 人ならざるモノの話
怖い話 本家に伝わる錆びた槍 S氏の実家は岩手県の由緒正しい親戚縁者を統括する本家の家系だ。この本家というのは三百年程の歴史があり、代々その土地を治める権力を持っていた。屋敷も長年の経年劣化による老朽化は見られるものの、大層立派な造りである。田舎ということもあり、非常に... 2018.07.07 怖い話
人ならざるモノの話 奇妙な看板「巨頭オ」 男はふとある村の事を思い出した。一人で旅行した時に訪れた小さな旅館のある村。心のこもったもてなしが印象的で、なぜか急に行きたくなった。連休に一人で車を走らせる。あの村へ向かうためだ。記憶力には自信があるほうなので、道は覚えている。村に近付く... 2018.06.12 人ならざるモノの話
怖い話 呪いの腕輪「かんひも」 G氏が小学三年生の夏休みに、母親の実家へ1週間の滞在予定で遊びに行った時のことである。母親の実家というのは山奥にあり、山と田んぼと畑しかなく、民家も数軒あるばかり。交通に関しては、村営のバスが朝と夕方の2回しか通らないような田舎だ。そんな何... 2018.06.06 怖い話
怖い話 髪寄りの法 これは老人S氏が子供の頃、山深い村落で暮らしていた時のことである。村人のほとんどが林業を営んでおり、山は彼らの親と同じであった。そんな村にも地主が存在しており、村の外れにある大きな屋敷に住んでいた。地主は林業を営むわけでもなく、毎日をのんび... 2018.06.06 怖い話